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租税公課

 費用となる税金

租税公課とは、税金のことです。税金には、会社やお店の費用となる税金と費用とならない税金があります。費用となる税金は、租税公課という勘定で処理します。租税公課となる税金には、固定資産税・登録免許税・自動車税・印紙税などがあります。

 

設例1

固定資産税50,000円を現金で納付した。

借方 金額 貸方 金額
租税公課 50,000 現金 50,000

租税公課(費用)が50,000円増加し、現金(資産)が50,000円減少します。

 

 費用とならない税金

費用にならない税金とは、なんでしょう?所得税・住民税などです。所得税・住民税は、個人事業主自身に課税されるものです。所得税・住民税は、個人事業主が、事業から得た利益に対して課税されます。費用にならない税金の会計処理の方法には、支出した時(期中)に資本金勘定の減少として処理する方法と、支出した時(期中)に引出金という勘定で処理して、決算期に資本金に振り替える方法があります。

 

設例2 資本金勘定を使用する方法

所得税30,000円を現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
資本金 30,000 現金 30,000

資本金(純資産)が30,000円減少し、現金(資産)が30,000円減少します。

 

設例3 引出金勘定を使用する方法

所得税30,000円を現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
引出金 30,000 現金 30,000

引出金(資産)が30,000円増加し、現金(資産)が30,000円減少します。

 

決算が来たので引出金30,000円を資本金に振り替えた。

借方 金額 貸方 金額
資本金 30,000 引出金 30,000

資本金(純資産)が30,000円減少し、引出金(資産)が30,000円減少します。

 

 参考事項

余談ですが、日商簿記3級では上記の仕訳で正解となりますが、実務上は下記の様な仕訳になります。

 

 設例4

所得税30,000円を現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
事業主貸 30,000 現金 30,000

事業主貸(資産)が30,000円増加し、現金(資産)が30,000円減少します。

 

 設例5

事業主が事業用資金を用意した。

借方 金額 貸方 金額
現金 20,000 事業主借 20,000

現金(資産)が20,000円増加し、事業主借(負債)が20,000円増加します。

 

 設例6

決算が来たので事業主貸と事業主借を相殺して差額を元入金に振り替えた。

借方 金額 貸方 金額
事業主借 20,000 事業主貸 30,000
元入金 10,000

事業主借(負債)が20,000円減少し、元入金(純資産)が10,000円減少し、事業主貸(資産)が30,000円減少します。
個人事業主の元入金は、法人の資本金と同じです。 事業主貸は、事業主個人に対する貸付金のようなものと考えて下さい。事業主借は、事業主個人からの借入金のようなものと考えて下さい。

 

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