簿記を勉強したいと思ったとき、迷ってしまうのが教科書選びではないでしょうか。販売されている教科書はそれぞれ異なる特長を持っており、たくさんの中から自分にぴったりのものを見つけるのはなかなか大変です。そこで、ここでは簿記を効率的に、かつ自分にあった方法で学べるよう、いくつか教科書をピックアップしてみました。それぞれの特長やポイントを解説します。
教科書を選ぶときに一番注意したいポイントは、最新版を買うことです。毎年ではありませんが、簿記の試験では頻繁に出題範囲や形式が変更になります。買った教科書がそれに合っていなければ最新版を買い直す手間とお金がかかってしまうため、買う前にしっかり確認しておきましょう。友人から譲り受けるなどで1年前の教科書を使用する場合は、過去問だけでも最新のものを選ぶほうが安心です。簿記の試験では改定された部分の内容が出題されることが多いため、改定部分が少ないからといって侮らないようにしましょう。
また、簿記の試験対策には問題をできるだけ多く解くことがポイントです。問題集がセットになっているものを選ぶと効率よく勉強が進むでしょう。毎日開くのが苦にならないよう、スムーズに読みすすめられるものだったり、ビジュアルが見やすかったりといった自分に合うものを見つけることも大切です。
簿記を効率的に勉強するために役立つ教科書を紹介します。
こちらはテキストと問題集が1冊にまとまっているため、短期間で簿記3級の内容を習得できます。分かりやすい説明と、イラスト豊富な見やすいビジュアルが特長です。また試験と同じチェックテストが付いているため、本番に似た問題を解くことができ、より実践的な内容であることも魅力でしょう。同じシリーズの過去問題集として「スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集」があり、こちらも本番に役立つ内容となっています。
こちらは4コマ漫画やイラストが豊富で、簿記の勉強が全く初めてでも理解しやすい内容となっています。ノートを取らなくても内容が頭に入ってくる使いやすさで、通勤途中などのすきま時間が活用できる点もうれしいポイントです。収録されている問題も本番と同じレベルに設定されているため、そのまま試験対策ができることも特長です。また、難しい問題に関しては著者が動画で解説してくれているため、独学でも勉強をすすめやすいでしょう。これだけだと実践的な部分が不十分なので、同じシリーズの問題集である「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 総仕上げ問題集」で問題を解く練習をするとより効果的です。
こちらはカラー印刷で重要なポイントが分かりやすくまとまったビジュアルが特長です。分かりにくい部分は具体例を交えて解説されているため、つまずきやすい部分も確実に理解できる親切設計となっています。また、学んだことをその場でアウトプットできる問題も収録されているため、知識を定着させやすい点も魅力です。同じシリーズの「みんなが欲しかった簿記の問題集 日商3級 商業簿記」では模擬試験が3回分ついており、本試験の感覚をつかみやすい仕様となっています。
こちらは試験合格に必要な知識を全て収録しているという頼もしい教科書です。基本問題付きのため1冊で試験対策が可能なうえ、フルカラーなので実際の取引状況がイメージしやすいこともポイントです。文字とイラストが大きめなので概要を理解しやすく、勉強が苦手な人でもとっつきやすいテキストとなっています。同シリーズの「サクッとうかる日商3級トレーニング」で問題をたくさん解くとより効果的です。
簿記をしっかり学びたい人はこちら。学習のコツがまとめられており、重要なポイントを確実に把握できる内容となっています。解説内容に沿った基本例題で、一つずつ確認しながら知識を習得することも可能です。また簿記の資格講座を運営しているTACの教材であることから、最新の傾向に合った内容で作られていることも魅力です。試験合格のためのノウハウが詰まった1冊といえるでしょう。同じシリーズの問題集「合格トレーニング 日商簿記3級」は実力試しに、また12回分の過去問が収録された「合格するための過去問題集 日商簿記3級」は試験直前の対策として利用するといいでしょう。
楽しみながら学習できるロールプレイング方式のテキストがこちら。実例を元に書き込むスタイルで頭に入りやすく、勉強が苦手な人でも途中で挫折しにくいつくりとなっています。キーワードや重要ポイントも丁寧に解説されており、初めて学ぶ内容でも知識を定着させやすいのが特長です。最短7日〜最長15日まで、自分の好きなプランと期間ですすめられるため忙しい人でも安心。同シリーズの「日商簿記3級 光速マスターNEO 問題集」は全73問あり、テキストと平行して問題を解いていくことで本試験への対応力を磨くことができます。
時短合格を目指す人に最適な、要点学習に特化した内容のテキストです。イラストや実例が豊富で初心者にも分かりやすく、項目ごとに1〜2ページでまとめられているため、飽きずに学習が続けられます。別売りの問題集「日商簿記3級時短合格準拠問題集」と、インターネットで視聴できる無料講義を併用すれば、合格ラインに必要なポイントをしっかり押さえることができるでしょう。
こちらは過去問の傾向を専門家が分析したうえで作成されたテキストです。反復学習ができる構成で、基礎だけでなく応用的な考え方も身につく内容となっています。例題の他にも本試験と同レベルの問題もあり、この1冊で段階的に簿記の考え方を身につけることが可能です。問題集である「段階式 日商簿記ワークブック 3級商業簿記」は、基礎問題、練習問題、検定問題と段階的に難しくなっていくため、自然と実力を身につけることができます。
こちらは最新の出題傾向をしっかりとらえた内容で、合格に必要な論点や考え方を網羅しているテキストです。初めて簿記を学ぶ人の視点で分かりやすく解説されているのが特長です。イラストが少なめなので、テキストをじっくり読み込むのが好きな人に向いているでしょう。また、過去問を一部改定して3問収録してあるため、実際の試験内容の感覚を掴みながら学習できることもポイントです。同シリーズの「検定簿記ワークブック 3級商業簿記」で繰り返し問題を解くことで、より知識の定着が図れます。
1日2時間、4日間の学習で簿記3級合格に必要な知識が身につくテキストです。持ち運びしやすいA5サイズで忙しい人でも無理なく学習することができます。ポイントをまとめたコメントと分かりやすいイラストでビジュアル的にも見やすく、書き込みシートがあるため内容も頭に入りやすい仕様となっています。また、同シリーズの「実践編」では頻出問題はもちろん、難問でも攻略できるよう解き方のプロセスを徹底解説。総復習できる付録付きで試験直前まで安心です。
イラストや実例が豊富なもの、例題つきのもの、ゲーム感覚でできるものなど、簿記の教科書には様々なタイプがあります。それぞれの特長を理解し、自分に合うものを選ぶことが合格への近道です。また、簿記の学習では単に知識を詰め込むだけでなく、実践的に問題を解いていくことが重要です。そのためには講座の受講も効果的でしょう。自分なりの勉強法で、効率よく簿記の資格取得を目指していきましょう。