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サクッと・サクトレ

「サクッと」「サクトレ」シリーズ

今までいろいろ日商簿記3級の取得方法を調べましたが、その中で、「サクッと」や「サクトレ」という言葉を見かけます。「サクッと」や「サクトレ」とは、日商簿記3級のテキストと問題集の「サクッとうかる日商3級」シリーズのことです。
「サクッとうかる日商3級」シリーズには2冊あります。ひとつが、簿記のテキストである「サクッとうかる日商3級テキスト」です。
二つ目が、簿記の問題集である「サクッとうかる日商3級トレーニング」です。
この「サクッとうかる日商3級シリーズ」は、ネットスクールから出版されています。ここでは、「サクッと」「サクトレ」シリーズの書籍の紹介をし、次に「サクッと」「サクトレ」シリーズの出版元であるネットスクールについてご紹介していきたいと思います。

 

1. サクッとうかる日商3級テキスト

 

Ⅰ.著者・監修者:桑原知之
Ⅱ.テキストの金額:1,200円(税抜)
Ⅲ.サクトレシリーズの問題集:サクッとうかる日商3級トレーニング
Ⅳ.サクトレシリーズの過去問:サクッとうかる日商3級はじめての過去問
Ⅴ.特長

このテキストでは、イラストとカラフルな多色刷りで、簿記の内容を分かりやすく親しみやすく説明しています。
同じ取引を、取引相手ではどのように処理するのかも対比して述べられています。シチュエーションを変えて、同じ取引がどのように仕訳されるかという事を考えるため、理解を深めることができます。「サクッとうかる日商3級テキスト」の優れた点の一つです。
各項目の説明の後に基本問題があり、インプットの後すぐにアウトプットすることで学習を定着させる仕組みになっています。
テキスト本体も素晴らしいのですが、このテキストの特長にコラムがあります。著者の会計人としての経験からくる興味深いコラムが書かれています。例えば、巻末に、財務分析に関するコラムが書かれています。財務分析とは、簿記によって作成された財務諸表を読み取る技術だと定義しています。簿記を勉強しなくても財務分析はできるという意見もありますが、このコラムでは、具体例を挙げて、財務分析を学ぶには簿記を学ぶことが必要だということが書かれています。

 

2. サクッとうかる日商3級トレーニング

 

Ⅰ.著者・監修者:桑原知之
Ⅱ.問題集の金額:1,200円(税抜)
Ⅲ.サクトレシリーズのテキスト:サクッとうかる日商3級テキスト
Ⅳ.サクトレシリーズの過去問:サクッとうかる日商3級はじめての過去問
Ⅴ.特長

この問題集は、通称「サクトレ」と言われており、2部構成になっています。前半は「サクッとうかる日商3級テキスト」に準拠した問題で構成されています。該当するテキストのページも記載されています。「サクッとうかる日商3級テキスト」と併用されることをおすすめいたします。
後半は、過去問に準拠した問題で構成されています。過去問の内容を網羅的にカバーし、厳選された良問のみを掲載しています。解答解説では、問題の解き方のプロセスも要領よくまとめてあります。はじめになどの、本文より前の部分もよくできた記事が載っていますので、是非お読み下さい。

 

3. サクッとうかる日商3級はじめての過去問

 

Ⅰ.著者・監修者:桑原知之
Ⅱ.過去問の金額:1,200円(税抜)
Ⅲ.サクトレシリーズのテキスト:サクッとうかる日商3級テキスト
Ⅳ.サクトレシリーズの問題集:サクッとうかる日商3級トレーニング
Ⅴ.特長

この過去問は、「第1部サクッと確認!問題別解答手順」「第2部過去問で答案練習」「第3部解答・解説」に分かれています。
第1部では、問題の解き方において重要な部分が、青い文字になっています。
第2部では、前半に3回分の本試験形式の問題と後半に直近3回分の実際に出題された本試験問題が収録されています。前半3回分の本試験形式の問題は難易度順になっています。
「サクッと」「サクトレ」シリーズのテキスト・問題集を十分に学習したうえで、過去問を繰り返し解くことによって日商簿記3級合格の実力が身に付きます。

 

4.「サクッと」「サクトレ」シリーズの出版元であるネットスクール

ネットスクールは、2000年(平成12年)に設立されています。代表取締役は、桑原知之さんです。もともと大手資格スクールの人気講師だった方です。
ネットスクールの講師は、皆さん日商簿記1級の資格を持っているそうです。ネットスクールは、「サクッと」「サクトレ」シリーズをはじめとする日商簿記検定試験用のテキスト類だけではなく、税理士などの資格試験用のテキストなども出版しています。
2007年(平成19年)から始めたWEB講座も好評のようです。

 

Ⅰ ネットスクールのWEB講座

「サクッと」「サクトレ」シリーズでお馴染みのネットスクールが開講している日商簿記3級のWEB講座は、2種類です。

講座名 内容 使用するテキスト等
標準コース インプット講義7回(オンデマンド)
インプット講義7回(オンデマンド)
アウトプット講義3回(ライブ+オンデマンド)
ホームルーム1回(ライブ+オンデマンド)
解き方講義4回(オンデマンド)
直前答練3回(ライブ+オンデマンド)
日商簿記3級にとおるテキスト
日商簿記3級にとおるトレーニング
日商簿記3級未来のための過去問題集
日商簿記3級ズバリ!的中完全予想模試
直前対策コース 解き方講義4回(オンデマンド)
直前答練3回(ライブ+オンデマンド)
日商簿記3級未来のための過去問題集
日商簿記3級ズバリ!的中完全予想模試

 

ライブは、決まった日時に講義を行います。チャットを使って質問することもできます。
ライブによって、教室での講義に近い感覚を得られ、通常の簿記通信講座にはない学習効果があるようです。
オンデマンドは、WEBにより講義が配信されますので、好きな時に視聴ができます。ライブ講義のあとオンデマンドを視聴することによる復習効果も好評のようです。
因みに、WEB講座で使用しているテキスト「日商簿記3級にとおるテキスト」は、なぜそうなるのかという説明をすることに力を入れたテキストだそうです。日商簿記3級の資格取得のみでなく、今後に役立つ考え方を取得できるように考えたテキストだそうです。
「サクッと」「サクトレ」シリーズは、日商簿記3級の資格を効率よく短時間で取得することを目的としたテキストだそうです。
それぞれの方の、事情に合わせて、ネットスクールを利用するには、以下の方法が考えられます。
・「サクッと」「サクトレ」シリーズによる独学
・「とおるシリーズ」による独学
・「とおるシリーズ」を利用したWEB講座の利用

 

Ⅱ ネットスクールについての感想

「サクッと」「サクトレ」シリーズの著者であり、かつネットスクール講師の桑原知之さんの文章を読んでいると、日商簿記3級に合格すれば良いというだけではない簿記の本質を教えたいという熱意が感じられます。本来の学びとは、試験に合格すればいいのではなく、実際にそれが使える考え方を身に着けることだと思います。
私は、日商簿記3級を独学で勉強しその後、大手資格試験予備校を転々としながら日商簿記1級や税理士の簿記論・財務諸表を40歳過ぎてから取得しました。独学の時間も多かったので、それぞれの資格を勉強しているときに疑問に思っていたことを誰にも答えてもらえないこともよくありました。
ところがその資格に合格して、上位の資格に挑戦すると、その疑問点の明確な回答が見つかります。数年後に、他のことを調べていて、「日商簿記1級」のあの論点は、この分野の論点だったのだという事に気付いたこともありました。
簿記は、様々な法律や商慣習などや経済状況に対する政治的なものによる影響を受けています。資産・負債・資本・費用・収益の金額をどう評価するかという事も、様々な分野から考え方を取り入れています。しかし、なんとなくこういう処理になるなどという事はありません。
時間がかかりましたが、疑問点を放棄せずに考え続けたからこそ、簿記論や財務諸表に合格できたのだと思います。ただ、もっと早くネットスクールに出会っていれば良かったなと思います。
私の欲しかった資格取得のためだけではない学びがこのネットスクールにはあります。せっかく時間とお金と労力をかけて勉強するのですから、本質的に学ばなければもったいないと思います。

 

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