簿記の勉強時間
簿記の勉強に必要な時間は?スケジュールの立て方を把握して計画を練ろう!
身近な検定試験の一つに簿記検定試験があります。その一つ「日商簿記検定試験」は受験資格に制限がないため、取得を目指す人も少なくないでしょう。ただし、簿記の資格を取得するためには、日頃からの勉強が欠かせません。簿記の勉強にはどれくらいの時間が必要なのでしょうか。必要な勉強時間を知ったうえで、計画的な勉強が不可欠と認識することが大切です。ここでは、簿記の勉強に必要な時間について説明していきます。
1. 簿記の試験に向けてどれくらい勉強したらいい?
何らかの検定試験に合格するには、地道な努力が欠かせません。簿記検定試験の場合も例外ではありません。しかも、簿記の試験は年々難しくなっているため、以前よりもしっかり勉強しないと合格を勝ち取りにくくなっています。試験の方針が実務を重視する方向に切り替わったことも関係しているようです。そのため、知識を詰め込むだけで合格するのは困難と言えるでしょう。
簿記の試験に合格するには、試験内容を的確に把握することが大切です。しかし、短期間で一気に勉強する方法は好ましくありません。試験に合格するためには、専門知識や計算方法を確実に身に付けていくことが大切だからです。試験日まで数ヶ月かけてしっかり勉強を行いましょう。もちろん、受験する級によっても準備期間は異なります。ちなみに、簿記3級の場合は1~3ヶ月前から、簿記2級に挑むなら3~6ヶ月前からとの説が有力です。
試験までの準備期間が必要な理由として、簿記の試験に計算問題が多く出題される点も見逃せません。そういった問題に対処するには、専門用語などを丸暗記するだけでは困難です。計算方法は体で覚える必要があります。そのためには、ある程度の準備期間が必要だと知っておきましょう。
もちろん、簿記に関する知識を持つ人や簿記が得意な人などは、勉強がスムーズに進むことも少なくありません。しかし、簿記関連の勉強や業務が未経験の人は、簿記のイロハから始める必要性がでてきます。しっかり準備しなければ合格に届きません。
2. 簿記の学習に必要な時間の目安
試験内容を把握して答えを導き出すには、日々の勉強の積み重ねが鍵を握ります。そのためには、試験までの学習期間だけでなく、学習に必要な合計時間の目安を知ることが大切です。もちろん、簿記に関する基礎知識の有無や、生活スタイルなども関係するため、一概には言えません。しかし、具体的な数字を把握しておくと勉強時間の目安にできるでしょう。
簿記3級の合格を目指すなら、少なくとも60時間以上の勉強時間が必要です。また、平均の勉強時間は60時間~80時間程度といわれていますが、人によってはそれ以上の時間が必要かもしれません。一方、簿記2級の合格を目指す人は、少なくとも150時間以上の勉強時間を必要とします。こちらの平均勉強時間については150~200時間との説も存在します。
もちろん、簿記3級合格後に簿記2級を目指す場合と、いきなり簿記2級を目指す場合とでは、勉強に必要な時間数も変わってきます。また、独学で勉強する又は予備校の簿記講座を受講するなど、学習方法によって勉強時間が異なる場合も少なくありません。
簿記検定を受ける場合、必ずしも簿記3級から始める必要はありません。いきなり簿記2級を目指すほか、簿記3級と簿記2級の両方を受験してもよいでしょう。ただし、簿記の初心者が簿記3級と簿記2級に合格するまでには350時間~500時間の勉強が必要と言われています。これは独学の場合ですが、通信講座との併用により300時間の勉強で簿記3級と簿記2級を同時取得した体験談もみられます。なお、効率的な勉強のためには、簿記3級の内容を学んだうえで簿記2級の勉強を始めることが大事なポイントです。簿記の試験内容は級と比例して難しくなるため、基礎部分をしっかり押さえておく必要があります。
3. 簿記の試験のために必要な勉強
簿記の試験は、最初から簿記2級を受ける方法や簿記3級と簿記2級を同時に目指す方法もあります。しかし、試験に合格するには、簿記3級への挑戦から始めるほうが良いと言えます。簿記は教材を見て理解するのではなく、計算問題を解くスキルを身に付けることが大切だからです。そのためには、簿記3級に該当する内容から地道に積み上げることを検討しましょう。
簿記を身に付けるには会計の理論を理解することが不可欠ですが、簿記3級に合格するにはそれほど深く理解する必要はありません。しかし、簿記の基本的な仕組みや、簿記ならではの専門用語を理解することが求められます。簿記の5要素(資産、負債、純資産、収益、費用)の理解習得もその一つです。そういった基礎部分をしっかりマスターすることで、次の段階へと進んでいけます。そのうえで、基本的な計算問題を解けることが必要となります。
試験本番を意識して勉強することも大事なポイントです。試験本番に近い問題を解いていくことで、自分の得意不得意を把握することができます。不得意な分野には、より力を入れて勉強しましょう。また、限られた試験時間を有効活用するためにも、問題を解く順番を決めておくと良いでしょう。そういった努力によって、合格への道が開けてきます。そもそも一夜漬けで試験に挑むのは不可能です。やはり、ある程度の期間をかけて繰り返し学ぶことで、自分のものになっていくのです。
4. 簿記の学習のスケジュールの立て方
簿記の資格を取得するには、簿記検定試験への挑戦は欠かせません。試験に合格するためには、試験日までのスケジュールを具体的に立てることが大切です。学習期間は3ヶ月程度とするのが一般的です。最も良い状態で本番を迎えるためにも、自分に合った計画づくりを行いましょう。
試験勉強の内容をどうするのかも大事なポイントです。インプットに時間をかけすぎるのは好ましくありません。過去問題や予想問題などを積極的に解いていきましょう。そうすることで、演習に重点を置けるようになってきます。最後の4分の1の期間は、演習問題をメインにして、より多くの問題を解いていくことが大切です。試験問題をこなしていくうちに、コツをつかめるようになってきます。
5. 簿記の試験合格のために心がけたいこと
簿記の試験内容は年々難しくなっています。そのため、本気で合格を目指すなら、1日でも早く勉強を始めたほうがよいです。「明日から」と考えているうちに、どんどん日にちが過ぎていきます。資格取得までの道のりは自分との闘いです。特に毎日の積み重ねが大切なことを知っておきましょう。
簿記の試験に合格するには、ほかの受験生の存在も見逃せません。自分だけでなく、ほかの受験生も確実に正解できる問題を落とさないことが大事なポイントです。簿記検定は資格試験ですが、競争試験とも考えられます。日本商工会議所(日商簿記検定を主催)が配点や配点箇所を公開していないなどの背景もあり、合格者数に制限が設けられることが推測されるからです。
自信をもって試験に臨むには、自分に適した勉強法選びが大切です。独学で頑張るだけでなく、予備校の簿記講座を受けることでスムーズな学習が可能なことも少なくありません。基本となる教材を厳選することも大切です。そのうえで、様々なタイプの問題に対応できる力を身に付けていきましょう。それは、テキストの内容丸暗記以上に大事なことだと知る必要があります。
試験を受けるためには、試験会場にたどり着けることはもちろん、忘れ物をしないことも大事なポイントです。試験会場までの道のりを複数確認したうえで、余裕をもって出かけましょう。また、試験では計算機器(電卓・そろばん)の使用が可能です。特に、電卓は定められた条件を守ることが大切です。また、電卓が壊れたときに慌てないために、予備を持っていったほうが良いでしょう。
6. 日商簿記の試験時間は?
簿記検定の中でも身近な存在である日商簿記検定。ここでは「東京商工会議所の検定試験情報」に基づき、試験時間について説明します。試験は簿記3級~簿記1級まで同日に行われ、簿記3級と簿記2級の試験時間はそれぞれ2時間、簿記1級の試験時間は3時間です。しかも、簿記3級と簿記2級を同時受験する人のために、簿記3級が午前、簿記2級が午後になっています。また、簿記1級の試験が午前に実施されることから、簿記1級と簿記2級を同時に受けることもできます。
簿記の試験に合格するためには、実力を発揮する必要があります。そのためには、本番を意識した時間配分は欠かせない課題です。中途半端に手を付けると気持ちばかり焦ることも少なくありません。それを防ぐためにも、後回しにしたほうがいい問題を把握しておくと良いでしょう。そのうえで、当日に問題を見たときに臨機応変な対応ができるよう、意識して勉強することが大切です。受験の機会を最大限活用するためにも、入念な対策を心がけましょう。
7. 勉強時間を確保して簿記の資格を取得しよう
簿記の資格を取得するには、計画的な勉強が必要不可欠です。そのためには、日常の地道な積み重ねが大きな鍵を握ります。また、独学で頑張るだけでなく、予備校の簿記講座を受講することも考えましょう。予備校の簿記講座に申し込むことにより、しっかり勉強に取り組むことができます。自分のライフスタイルに合わせて勉強時間を確保したうえで、簿記の資格取得を目指しましょう。