日商簿記3級独学教室

伝票

 伝票会計

伝票とは、仕訳帳の代わりに取引を記入する帳票です。伝票には、三伝票制と五伝票制があります。

 三伝票制

三伝票制は、入金伝票・出金伝票・振替伝票を使用します。
入金伝票　入金取引を記入します。  
出金伝票　出金取引を記入します。  
振替伝票　その他取引を記入します。

 五伝票制

五伝票制は、入金伝票・出金伝票・振替伝票・仕入伝票・売上伝票を使用します
入金伝票　入金取引を記入します。  
出金伝票　出金取引を記入します。  
振替伝票　その他取引を記入します。  
仕入伝票　相手勘定は、買掛金と決まっています。  
売上伝票　相手勘定は、売掛金と決まっています。

 三伝票制

 入金伝票

20××年5月22日売掛金500円を入金した。

現金（資産）が500円増加し、売掛金（資産）が500円減少します。

 出金伝票

20××年5月22日買掛金300円を支払った。

買掛金（負債）が300円減少し、現金（資産）が300円減少します。

 振替伝票

20××年5月22日商品1,000円を売上げ、代金は掛とした。

売掛金（資産）が1,000円増加し、売上（収益）が1,000円増加します。

 一部現金取引

一部現金取引とは、現金取引とそれ以外の取引が混在する取引のことをいいます。この場合、伝票には二通りの処理方法があります。
20××年5月22日　商品500円を仕入、現金200円を支払い、残り300円を掛とした。

仕入（費用）が500円増加し、現金（資産）が200円減少し、買掛金（負債）が300円増加します。

 取引を分解する方法

仕入（費用）が200円増加し、現金（資産）が200円減少します。

仕入（費用）が300円増加し、買掛金（負債）が300円増加します。

 2つの取引が同時にあったとする方法

仕入（費用）が500円増加し、買掛金（負債）が500円増加します。

買掛金（負債）が200円減少し、現金（資産）が200円減少します。

 五伝票制

 売上伝票

売上伝票では、貸方は売上、借方は売掛金と決まっています。
20××年6月6日商品1,000円を売上げ、現金400円、受取手形200円を受け取り、残り400円を掛とした。

現金（資産）が400円増加し、受取手形（資産）が200円増加し、売掛金（資産）が400円増加し、売上（収益）が1,000円増加します。

売掛金（資産）が1,000円増加し、売上（収益）が1,000円増加します。

現金（資産）が400円増加し、売掛金（資産）が400円減少します。

受取手形（資産）が200円増加し、売掛金（資産）が200円減少します。

 仕入伝票

仕入伝票では、貸方は買掛金、借方は仕入と決まっています。
20××年6月6日商品500円を仕入れ、現金200円を支払い、支払手形120円を振出し、残り180円を掛とした。

仕入（費用）が500円増加し、現金（資産）が200円減少し、支払手形（負債）が120円増加し、買掛金（負債）が180円増加します。

仕入（費用）が500円増加し、買掛金（負債）が500円増加します。

買掛金（負債）が200円減少し、現金（資産）が200円減少します。

買掛金（負債）が120円減少し、支払手形（負債）が120円増加します。