商品売買の仕訳方法には、分記法と三分法があります。
分記法は、商品勘定と商品売買益勘定を用いて次のような仕訳をします。
100円の商品を仕入れ代金は掛けとした。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
商品 | 100 | 買掛金 | 100 |
商品(資産)が100円増加し、買掛金(負債)が100円増加します。
商品を150円で売って代金は掛けとした。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
売掛金 | 150 | 商品 | 100 |
商品販売益 | 50 |
売掛金(資産)が150円増加し、商品(資産)が100円減少します。売掛金150円と商品100円の差額である商品販売益(収益)が50円増加します。この商品販売益(収益)50円が利益です。
三分法は、仕入・売上・繰越商品勘定の3つの勘定を用いて次のような仕訳をします。
100円の商品を仕入れ代金は掛けとした。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 100 | 買掛金 | 100 |
仕入(費用)が100円増加し、買掛金(負債)が100円増加します。
商品を150円で売って代金は掛けとした。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
売掛金 | 150 | 売上 | 150 |
売掛金(資産)が150円増加し、売上(収益)が150円増加します。
売上(収益)150円から仕入(費用)100円を差し引いた50円が利益です。
より正確には利益は期末において次のように計算します。
期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高=売上原価
利益=売上高-売上原価
日商簿記3級では、三分法によって仕訳を行いますので、次からは商品売買を三分法で説明します。